日本野球聖地・名所150選 宮崎県からは旧県営球場跡など2カ所選出

日本野球機構(NPB)と一般財団法人「全日本野球協会(BFJ)」が主催する「野球伝来150年」の記念企画で、宮崎県からは「旧宮崎県営球場跡」と「ひなたサンマリンスタジアム宮崎」の2カ所が「日本野球聖地・名所150選」に選ばれました。

野球は1872(明治5)年、現在の東京大に赴任した米国人牧師のホーレス・ウィルソンが教えたのが日本の始まりとされます。

NPBとBFJは今年の伝来150年を記念し、日本野球の歴史に名を残した球場や関連施設を一般公募。公益財団法人「野球殿堂博物館」(東京都)も加わり、全国から150カ所を選出しました。

旧宮崎県営球場跡
宮崎駅の近くに1936年に開場し、高校野球や社会人野球の試合が多く行われました。プロ野球は近鉄が最初に春季キャンプで使用した後、巨人が1959年から1974年まで春季、秋季と行い、長嶋茂雄、王貞治ら”V9”戦士たちの鍛錬の場になりました。市街地からも近く、キャンプ中には多くのファンが訪れ、選手のサインをもらう姿が見られました。施設の老朽化もあって巨人は宮崎市営球場に移りましたが、高校野球開催の時には昼休みに観戦に訪れるサラリーマンの姿も見受けられ、宮崎の野球ファンに愛されました。2001年で県営球場としての役目は終え、その後は宮崎工業の野球場となり2022年3月で閉鎖。80余年の歴史に幕を下ろしました。

県総合運動公園硬式野球場(ひなたサンマリンスタジアム宮崎)
宮崎県営野球場が老朽化したことで宮崎県総合運動公園に移転する形で2001年に開場。愛称は「サンマリンスタジアム宮崎」となりました。内外野総天然芝のフィールドを有する宮崎県におけるメイン球場であり、夏の全国高校野球選手権宮崎大会の決勝戦をはじめ多くのアマチュア野球の試合が行われています。プロ野球では巨人が春秋キャンプのメイン球場として使用。2009年以降のWBC事前合宿、北京五輪予選の直前合宿など侍ジャパンもキャンプ地として利用。2006年にはオールスターゲーム第2戦が開催されました。またファーム日本選手権の開催地としても有名で、2004年、2011年に使用され、2013年以降は同球場で固定開催となっています。

また、現在、聖地巡りのスタンプラリーも開催しており一定数を巡るごとに記念グッズがもらえます。150カ所を制覇すると同博物館の年間無料パスが贈られます。期間は12月31日まで。