高千穂で田んぼアート ユーチューブで動画公開

高千穂町の中心部から天岩戸神社まで行く県道7号線沿いにある棚田では、稲作やタバコがされ四季折々にいろいろな棚田を見ることができ、「日本の棚田百選」(注)の一つにも選定されている栃又(とちまた)棚田に、人気アニメ「アンパンマン」のキャラクター「ばいきんまん」をあしらった田んぼアートがお目見えしています。

田んぼアートは、棚田を管理する地元農家約40戸でつくる「中川登(なかかわのぼり)集落協定」が、2011年から東日本大震災の被災者にエールを送ろうと始め、毎年テーマを変えて実施しています。

今季はコロナの早期終息を願い、ばいきんまんをデザイン。地域住民ら約80人が6月に約30アールの水田に観賞用米の苗を手植えし、9月に入って赤や黒、白など5種類の稲穂が色づいた。田んぼには、やられた時の「バイバイキーン」の捨てゼリフとともに絵柄が浮かび上がります。

この田んぼアートは、20日頃まで見られ、9月末には刈り取る予定ということです。

高千穂町総合政策課の「ユーチューブ」(38秒)の公式チャンネルでも動画が公開されています。

 

(注)棚田(たなだ)とは、傾斜が多く平地と比べて生産条件の不利な、中山間地域と呼ばれる地域において、急傾斜の斜面(斜面勾配が1/20以上)に開発された水田のことです。

近年、この棚田が耕作放棄され、失われていくことに対して、各地で棚田を守る運動が活発になり、全国棚田協議会や棚田学会などが組織され、また、都会の人に棚田を貸し出す「棚田のオーナー制度」なども実施されています。

このような動きを受け、1999年に農林水産省では、棚田の保全活動推進の一環として、棚田の持つ環境保全の効果や農村文化の継承などを評価し、全国の代表的な棚田を「日本の棚田百選」として認定しています。