高千穂町国見ケ丘 心が洗われる日本神話の舞台

2024年8月10日付日本経済新聞、NIKKEIプラス1では夏から秋にかけて、山間部や盆地に漂う雲海。その神秘的な現象はほぼ早朝に限られるまさに刹那の美。雲海に出合えなくても時を忘れる神秘のスポット10景を「雲海の見事さ」「雲海が見えなくても美しい景観が望め楽しめるか」の観点から7人の専門家が選び、高千穂町の国見ケ丘が9位にランクインされましたので、ご紹介いたします。

昼と夜の温度差が大きくなる夏から秋。夜間に晴れていると地面から熱が逃げて地表近くが冷える(放射冷却)。暖かい空気が冷やされると雲の種となる水蒸気が水滴になって雲ができる。地上付近は湿っていて重たい空気、上空には暖かくて乾いた空気の層ができると、海面のようにたなびく雲海が生まれる。雨の日はもちろん強い風があってもダメで、条件がそろっても、雲海が望めるのは日の出以降のせいぜい1時間程度。

その選定コメントは以下のとおりです。

日本を代表する観光地、高千穂峡の近くにある雲海の名所で「阿蘇や祖母連山など九州を代表する山々を一望できる」

名峰を背景に広がる雲海の風景は「日本神話の舞台にふさわしく神々(こうごう)しい」。「高千穂盆地や山々を覆い隠す神秘的な雲海は、数々の伝承を体感しているような心が洗われる思いを感じられる」

高千穂の盆地を霧が覆うと墨絵のような景観となる。「大パノラマの雲海の絶景に出合えたら、この世のものとは思えない気分になる」。雲海が見られなくても、山々から霧が上がる神秘的な風景が出現することもある。

その他のランキングは以下のとおりです。

1位 星野リゾート トマム 雲海テラス(北海道占冠村)雲海に出合えなくても楽しい施設

2位 大観峰展望所(熊本県阿蘇市) 泳いでいけそうな雲

3位 星峠の棚田(新潟県十日町市) 絵画のような日本の原風景

4位 枝折峠(新潟県魚沼市)大河が流れるような滝雲

5位 竜王マウンテンリゾート ソラテラス(長野県山ノ内町)夕方に見られる雲海、星空観賞も

6位 びわ湖バレイ びわ湖テラス(滋賀県大津市)「近江の海」を覆い尽くすパノラマ雲海

7位 摩周湖第三展望台(北海道弟子屈町)視界埋め尽くす圧倒的な雲

7位 蔵王の御釡(宮城県川崎町)「地球の果て」で眺める神秘の絶景

10位 黒菱平雲海デッキ (長野県白馬村)北アルプスたゆたう雄大な雲海