九州電力は、11月に実施する上椎葉ダム(宮崎県東臼杵郡椎葉村)の観光放流をYouTubeでライブ配信します。ダムの点検などに使用するドローンで空撮も行います。
ライブ配信は11月13日(土)の午後1時30分から午後2時40分まで(YouTubeチャンネルは作成中)。約9万6000㎥の水を流します。「紅葉も始まり、秋色に染まる椎葉の大自然を背景に上椎葉ダムの迫力ある放流が見られる。(コロナ禍の)今回は自宅でも楽しめるようにライブ配信を行う」そうです。
観光放流はその名の通り観光客向けにダムから水を放流するイベントで、発電はできないため実施するダムは少ないそうですが、ダムの観光資源化と地域振興を目指す九州電力は2019年に初めて上椎葉ダムの観光放流を実施し、約400人が訪れました。2020年の昨年はコロナ禍のため中止になっています。
上椎葉ダム(かみしいばダム)は東臼杵郡椎葉村、二級河川・耳川本流最上流部に建設され、九州電力が管理を行う発電用ダムで、高さ111.0メートルのアーチ式コンクリートダム。日本で初めてとなる100メートル級の大規模アーチで、その後の日本の土木技術に多大な影響を与えたダムです。
耳川水系の水力発電所群の中核をなし、ダムに付設する上椎葉発電所によって最大9万キロワットの電力を北九州工業地帯に送電する目的を持ちます。
ダムによって形成された人造湖は小説家・吉川英治によって日向椎葉湖(ひゅうがしいばこ)と命名され、2005年(平成17年)に地元・椎葉村の推薦によって財団法人ダム水源地環境整備センターよりダム湖百選の認定を受けています。九州中央山地国定公園にも指定されている宮崎県北部の主要な観光地の一つでもあります。