2015年6月23日、私たちの郷土の代表的な焼酎メーカーである霧島酒造を主役にした書籍が「黒霧島物語 宮崎の弱小蔵元が焼酎王者になるまで 」というタイトルで発行されましたので、お知らせします。すごく読みやすい本ですので是非ご愛読ください。なお、日経ストアから電子書籍でも見ることができます。
著者:馬場燃(ばば・もゆる)・・・元日経ビジネス記者、現日本経済新聞社経済部記者
発行:日経BP社
定価:1,620円(税込)
本の内容
焼酎戦争を勝ち抜いた地方最強メーカー「黒霧島」はなぜ日本一の焼酎になったのか?
500年の伝統産業である焼酎業界において、1998年発売の芋焼酎「黒霧島」を武器に、全国トップの酒蔵になった霧島酒造。宮崎県第2の都市、都城市を本拠とする霧島酒造は創業100年の歴史を誇ります。 ところが、芋焼酎では本場の鹿児島県の薩摩酒造が造る「さつま白波」の後塵を拝し、麦焼酎でも後発メーカーの大分県の三和酒類の「いいちこ」に追い抜かれます。宮崎県では6割のシェアを握る酒蔵であるにもかかわらず、1990年代までは県外で誰も知らないマイナーな酒造会社の1つでした。 ところが3代目に代替わりすると、快進撃を始めます。2代目の先代社長は品質にこだわるあまり、営業があまりにもおろそかでした。そこで、まず都会でも受け入れられる「芋 臭くない 」という画期的な芋焼酎「黒霧島」を開発し、九州最大都市の福岡を皮切りに、広島や仙台の中規模都市でのドブ板営業を進めました。その結果、今や東京のコンビニや居酒屋に「どこにでも置いてある商品」として広く認知されました。 背景には、知られざる営業の努力や生産革新、大規模な設備投資があります。現在は年商600億円弱に達し、売り上げをデフレ下で7倍伸ばしました。そんな中小企業は、実は日本にほぼありません。老舗酒蔵がどう再生し、なぜ日本一になれたのか。その全過程を描きます。
目次
序章 デフレ時、驚異の売上高7倍達成
第1章 都城、そして江夏家の歴史
第2章 2代目の徹底的なこだわり
第3章 のしかかる「六重苦」
第4章 「黒霧島」の誕生
第5章 決戦、福岡
第6章 芋不足という大試練
第7章 大型投資の決断
第8章 東京進出と、悲願の焼酎業界トップの座
第9章 若者たちが担う「黒霧島」
第10章 1000億円企業への道筋
第11章 「黒霧島」とともに走る都城市